運輸安全委員会は、2018年5月に熊本空港を離陸直後の日航機から部品が落下し、地上の建物や車に直撃した調査報告書を30日公表した。エンジン内部のタービンのブレード（羽根）が高温による腐食や金属疲労のため破断し、部品の破片がエンジンの排気口から落下したとしている。
破断したブレード部分=運輸安全委員会提供・共同
安全委は再発防止策として、エンジンのメーカー側にブレードの使用状況の監視やトラブルの検証作業の徹底を要請。メーカー側も、ブレードの破断が起きた件数など重要な情報を提供する仕組みをつくる計画という。
報告書によると、トラブルは18年5月24日午後3時55分ごろ発生。日航632便ボーイング767のエンジンの回転数の低下を示す計器表示があり、空港に引き返すまでの間、破片が落下した。
破片は重さ約73キロあったと推定される。回収したのは約400個で、重さは最大で約70グラムだった。エンジンを覆うケースには破片が当たって長さ約9センチ、幅約2センチの裂け目ができた。
米ゼネラル・エレクトリックの同型エンジンでは、2005年12月、スカイマーク機でもブレードが破断し火災が発生。日航は今回のエンジンを点検する際、劣化を確認したブレードの一部は交換していた。航空日誌や整備記録でエンジン関連の不具合はなく、当日の点検でも異常な記録はなかった。〔共同〕
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July 30, 2020 at 08:00AM
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高温腐食でブレード破断、日航機部品落下で報告書 - 日本経済新聞
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