長崎市が導入を検討している宿泊税について、有識者らでつくる検討委員会（委員長、西村宣彦・長崎大教授）は２８日、課税額を１人１泊当たり一律２００円とする報告書を田上富久市長に提出した。市は今後、報告書を基に制度設計し、事業者の意見も踏まえて早ければ２０２２年度の導入を目指す。【松村真友】
検討委は昨年１０月に発足し、宿泊税の先行事例を調査するなどして検討を重ねてきた。
報告書は、修学旅行生を課税対象から除外。宿泊税導入により年間約５億円の税収が見込まれるとし、使い道として多言語での観光客受け入れ環境の支援やＷｉ―Ｆｉ（ワイファイ）整備などを挙げた。また、導入までに市内の宿泊事業者の意見を聞くことや、宿泊者への周知に努めることなどを提言した。
西村委員長は「ウィズコロナ時代をリードする都市となるよう、宿泊税を導入して長崎の魅力を上げてほしいとの要望が委員から上がっている」と説明し、「訪問客がメリットを感じるよう明確な使途を示し、観光にブレーキがかからないようにしてほしい」と要望した。
報告書を受け取った田上市長は「長崎市内の観光レベルを上げるために安定財源は重要。財源があると人材も集めやすくなる。レベルアップできるよう検討を進めたい」と話した。
宿泊税は、ホテルや旅館への宿泊客に課税される地方税（法定外目的税）。これまでに東京都や福岡県、京都市、金沢市など６都府県８市町が既に導入している。
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September 29, 2020 at 08:25AM
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