2016年に現役を引退したコビー・ブライアントは、ロサンゼルス・レイカーズ一筋20年とキャリアで“生涯レイカー”を貫いた。今年1月26日(日本時間27日)にヘリコプター墜落事故に遭い、不慮の死を遂げた後にも様々なエピソードが日の目を浴びてきたが、NBA入りした1996年ドラフト前後の秘話が新たに明らかになった。
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コビーはアレン・アイバーソン(元フィラデルフィア・セブンティシクサーズほか)、ステフォン・マーブリー(元ミネソタ・ティンバーウルブズほか)、レイ・アレン(元ミルウォーキー・バックスほか)と同じ1996年ドラフト組。地元ペンシルバニア州フィラデルフィアのローワー・メリオン高から1巡目13位でシャーロット・ホーネッツから指名され、ブラデ・ディバッツとのトレードでレイカーズの一員となった。
ドラフトにまつわる最も有名な話は、8位指名権を保持していたニュージャージー・ネッツ(現ブルックリン・ネッツ)がコビーを指名する予定だったというものだろう。ネッツは当時では異例となる3回のワークアウトに参加させ、コビーの“囲い込み”を水面下で遂行。ドラフト前夜には、ジョン・カリパリ・ヘッドコーチ(現ケンタッキー大HC)とジョン・ナッシュ・ゼネラルマネージャーはコビーの両親と夕食をともにし、ドラフトする意思を伝えていた。しかし、コビーがカリパリHCにネッツがドラフト指名したら「イタリアでプレーする」と直接電話で牽制したことで逃げ腰になり、結局、代理人デイビッド・フォーク氏のアドバイスでケリー・キトルズを指名したとされている。
今年4月28日には、35年に渡ってサクラメント・キングスのコーチや解説者を務めたジェリー・レイノルズが球団公式サイトで96年のドラフトを回想。14位指名権を持っていたキングスは「我々は間違いなくコビーを指名するはずだった」と明かした。
「とにかく彼を指名して交渉権を得るつもりだった。そうすればNBAでプレーしたいと思った時、キングスの一員になるしかないからだ。キングス行きを阻止する唯一の方法はレイカーズがトレードすることだったが、実際にそうなった。コビーは何位で指名されるか気にしていなかった。とにかくレイカーズでのプレーを望んでいたんだ」
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