
Amazonが絶好調を維持している。
Amazonの報告書によれば、第3四半期の収益は前年比37%増の961億ドル(約10兆円)、営業利益は前年比のほぼ倍となる63億ドル(約6500億円)だった。急増するEC需要を見据えた積極的投資にもかかわらず、同社は全体として、依然成長を続けている。間もなく始まるホリデーシーズンが大きなチャンスとなるのは間違いないだろうが、この最新報告はそれ以前に、Amazonがここ数カ月の世界的ECブームに見事に対応したことを示している。同社は現在、この好調を持続するべく、ほかのプログラムの安定にも力を注いでいる。
以下に報告書の注目点を挙げる。
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ほかのリテーラーが行き詰まるなか、Amazonは雇用を継続
数年前から、Amazonはフルフィルメントセンターの人員増を急ピッチで進めてきたわけだが、その勢いはしばらく止まりそうにない。最新の報告書によれば、同社は正社員として10万人、季節限定の仕事に同じく10万人を新たに雇用した。
これに対し、ライバルのウォルマート(Walmart)は、eコマースフルフィルメントセンター用として2万人を雇用したと9月に発表した。一方、ターゲット(Target)は季節限定の従業員として13万人を雇用する準備があるという。
Amazon以外のリテーラーの場合、こうした労働力は大きな方針転換を象徴している。彼らの頭にあるのは、店舗スタッフの増強ではなく、ホリデーシーズンのeコマースラッシュへの対応だ。「新型コロナ禍は、従業員に部署の枠を超えたトレーニングを施す必要性をなおいっそう高めた感がある」と、コンサルティング会社コンドラット・リテール(Kondrat Retail)の創業者レベッカ・コンドラット氏は、今年10月前半、米DIGIDAYの兄弟サイトであるモダンリテール(MODERN RETAIL)に語った。
一方、Amazonの計画はこれまでどおり、前進あるのみだ。そして、フルフィルメント能力強化に向けた長年の投資がいま、見返りをもたらしつつある。「[我々が]注目するのは、北米のリテール収益が2020年第2四半期に比べて8%伸び、マージンが約10bps(ベーシスポイント)向上した点だ。収益創出に関わったコスト増を考えれば、これは特筆に値する」と、金融サービス、ムーディーズ(Moody’s)の主席アナリスト、チャールズ・オシェイ氏はモダンリテールにeメールで答えた。
サードパーティセラーブーム
Amazonの成長を支える原動力のひとつは依然、サードパーティセラーだ。サードパーティセラーサービス――コミッション、フルフィルメント、配送費などを含む――は前年比53%増の204億ドルに達した。ちなみに、前年同期は28%増の132億ドルだった。
53%という成長率は、Amazon自身のオンラインストアのそれを上回っている。後者の成長率は37%と、第2四半期の49%を下回ったが、サードパーティセラーサービスの成長率は、前四半期のそれとほぼ同じだった。
しかも、Amazonは第3四半期、前四半期ほどサードパーティセラーに注力しておらず、それだけに、先のプライムデー(Prime Day)がサードパーティセラー勢に記録的売上をもたらした事実は注目に値する。7月の第2四半期報告書において、Amazonはサードパーティセラーの成長を強調しており、CEOジェフ・ベゾス氏も当時、「サードパーティ売上の成長率は今期再びAmazonのファーストパーティのそれを上回った」と、あえて言及している。
収益の新たな原動力
第3四半期、Amazonは数々の新プログラムを立ち上げた――いずれも、その目的は成長率の維持にほかならない。今回の報告書では、ホール・フーズ(Whole Foods)への言及は避けたが――実店舗の売上は前年比10%減だった――カリフォルニアに新たに構えたAmazonフレッシュ(Fresh)や、Amazonダッシュカート(Dash Cart)およびAmazonワン(One)をはじめとする、テクノロジーを活用した新たなリテールサービスの導入は強調した。
AmazonダッシュカートとAmazonワンは実店舗でのより迅速な決済を実現する決済プログラムであり、どちらもAmazonがライセンス供与を視野に入れているサービスでもある。前者はタッチスクリーンの付いたカートを利用するもので、顧客は従来のようにレジを通る必要がなくなる。一方、後者は顧客の生体情報を利用して本人認証を行なう。
これら新プログラムの目的は、詰まるところ、Amazonが成長できる分野がマーケットプレイス以外にも存在する事実を強調することにある。現在、そうした他分野は広告サービスが中心であり、今期は49%増の54億ドル(約5578億円)を記録した。
こうしたプログラムには、その多くが現段階では――ベータ版とは言わないが――規模はかなり小さいものの、何としてでも成長を維持しようとするAmazonの姿勢が明確に現れている。第4四半期の売上について、同社は実に1210億ドル(約12.5兆円)を予想している。無論、その大半はホリデーシーズンに負うことになるが、上記のとおり、他分野も成長を見せるなか、マーケットプレイスでの売上がすべて、というわけでもない。
[原文:Record growth and third-party seller sales Amazon’s third quarter earnings annotated]
Cale Guthrie Weissman(翻訳:SI Japan、編集:長田真)
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November 09, 2020 at 09:50AM
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Amazon 第3四半期報告書に見る、「記録的な成長」の軌跡 - DIGIDAY[日本版]
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