関西電力役員らの金品受領問題を調べる第三者委員会(委員長・但木敬一元検事総長)が最終報告書の公表を14日と決めた。調査は30年近く前の昭和末期までさかのぼり、関電と福井県高浜町の元助役、森山栄治氏(死去)との関係を精査。産経新聞の取材には、公表済の社内調査で調査の対象外だった複数の関電OBも森山氏からの金品受領を認めている。バラマキはどこまで広がっているのか。
■金品授受どこまで
平成30年9月に報告書がまとめられた社内調査は、23~30年に原発部門に関与した幹部らが対象。関電の八木誠前会長ら20人が計約3億2千万円分の金品を森山氏から受け取ったと認定したが、同氏への工事情報の提供などは「問題がない」と結論付けた。
一方で報告書には、関電が高浜原発3、4号機の増設などに関し、昭和50年代から「森山氏らから多大な協力を受けた」との記載もあった。原発事業と森山氏の間にどのような関係があったのか。
大飯原発の元所長の場合、62年ごろ、突然自宅を訪ねてきた森山氏に数万円相当の商品券を渡された。その際、兵庫県内に実在する原発メンテナンス会社の名を挙げながら、「頼む」と言われたという。
元所長は産経新聞の取材に、同社への便宜を否定した上で、森山氏には商品券と同等額の返礼品を送ったと説明した。
ただ、同社は森山氏を相談役として一時雇用していた。関電や子会社から、原発に関する多数の工事を受注していたことも明らかになっている。
一方、森山氏から5千円相当のカズノコを贈られたという別のOBは、取材に対し「当時、社内で会議があったときは、おのずと森山氏の話になった」と述べた。多くの関係者が森山氏から贈答品を受け取っていたといい、「もう森山氏に返すもの(商品)がない」と困っていた幹部もいたという。
関電の元幹部は約20年前、約30キロのコメと小判型の金貨5枚を受け取った。後に金貨を返したところ、森山氏から電話で1時間近く怒鳴られたという。ただ、その後は森山氏と普通の付き合いをしていたといい、「私がどんな人間かを探っているようだった」と振り返る。
■企業風土への言及は
OBの中には、そもそも「金品のやり取りなど信じがたく、決して許されない」と怒りをあらわにする人もいる。
金品授受を把握しながら速やかな公表を見送るなどした経営判断はどうだったのか。関電内部にも疑念はくすぶる。
「若手社員の退職が続いている」。昨年12月の取締役会で、役員らにこのような説明があった。関電が実施した社内ヒアリングで、「社内への情報共有よりマスコミ報道の方が詳しい」「役員を厳しく処分すべきだ」といった批判的な意見が寄せられたという。第三者委の最終報告では、経営判断の妥当性も焦点となる。
一方、関電経営陣の機能不全は深刻だ。岩根茂樹社長は問題発覚後、体調不良が続き、対外活動を控えている。例年1月に実施する福井県庁表敬訪問は松村孝夫副社長が代行。使用済み核燃料の中間貯蔵施設の立地地点などで明確な説明が得られなかった杉本達治知事は「候補地を示してもらえず残念」と不満を漏らした。
決算会見を代行した森本孝副社長は「(岩根氏は)社業にしっかり取り組んでいる」とするが、周囲の反応は異なる。「社内で現経営陣のレームダック(死に体)化への不安が広がっている」とエネルギー業界関係者は打ち明ける。幹部らが現場の引き締めに走っているのが実情という。
退任する岩根氏の後任として副社長らが浮上しているが、仮に最終報告で新たな金品受領への関与が明らかになれば「取り返しがつかないことになる」(同社関係者)。
また、多くの幹部は平成30年10月時点で金品受領の経緯を伝えられながら、公表の見送りを追認した。第三者委からこうした点を「企業風土」と追及されれば、関電の経営のさらなる混乱は必至だ。
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March 05, 2020 at 05:41PM
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