ロシアのモスクワ郊外では7月20日から、2年に1度の航空ショー「MAKS 2021」が開催された。およそ500機のロシア製航空機が集結した大規模なショーだが、なかでも目玉のひとつとなっていたのが同国航空機メーカーのスホイ社が開発する第5世代航空機「チェックメイト」だ。
◆マッハ2の飛行性能など 米F-35に匹敵?
最大速度マッハ2を誇るチェックメイトは、超音速の飛行性能と高いステルス性を備える第5世代戦闘機となる。同じ第5世代機としてスホイ社は重戦闘機のSu-57を開発したが、チェックメイトは単発エンジンの軽量機だ。チェックメイトはステルス性の向上を目的として、2枚の尾翼をV字型に配置したほか、エアインテーク内には境界層隔壁を設けていない。さらに、搭載武器は内部に格納する設計だ。また、高高度での飛行に耐えられるよう、巨大な主翼を備えている。
ステルス性と限界高度1万2000メートル以上という性能を誇るチェックメイトは、アメリカの第5世代戦闘機にも対抗し得る存在とされる。米フォーブス誌(7月22日)は、「ステルス性と高度制限の高さを考慮すれば、同程度の高ステルス性と巡航高度を持つ米軍のF-22およびF-35がチェックメイトの目標になっていることは明らかだ」と述べている。
一方、ロシア国内からはチェックメイトを軽視するコメントも出ている。米ディフェンス・ニュース誌(7月28日)によると、保守派オンラインニュース誌の『ブズグリャート』は「貧乏人のためのSu-57」と述べ、Su-57の開発で生じた部品をつぎはぎして製造する「『残飯』のようなもの」だと切り捨てている。
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