ＫＹＴ鹿児島読売テレビ
去年８月、出水市で虐待を受けていた女の子が死亡した問題で県は、再発防止を検討する会議で「関係機関の連携不足や事案の緊急性やリスクに対する意識が低かったこと」が最大の問題点であったと結論付けた。 去年８月、出水市で大塚璃愛來ちゃん４歳が亡くなり、その後同居する母親の交際相手の男性（当時２１歳）が暴行の疑いで逮捕された。璃愛來ちゃんは亡くなる以前、４回に渡って警察に保護されていたが、児童相談所はその事実を把握していたにも関わらず、母子関係が良好だったとして一時保護しなかった。璃愛來ちゃんが亡くなった後、児童相談所は自治体との連携が十分ではなかったと認めるなど関係機関の連携不足が問題となった。 これを受け、県は去年９月から再発防止策などについて話し合っていた。これまでに、関係者５８人の聞き取り調査や現地調査などを行い、１２項目に渡る問題点や課題をまとめた。 報告書では、児童相談所が「母親による軽度のネグレクト」があったことを認定し「継続指導」が必要と判断していたにも関わらず、組織内や自治体などで迅速な情報共有がされていなかったことなどが問題点として挙げられた。また、児童相談所の担当者の度重なる変更に伴い、事案の緊急性やリスクへの判断が十分になされなかったと結論付けられた。県社会福祉審議会相談部会の長野純彦会長は「緊急性に対する把握がなされていなかった。一刻も早く助けるべき事案だと空振りでもいいから一時保護をするべきだった」と話した。 報告書には、再発防止策として児童相談所の専門職員の確保や、事案をきちんと把握し一時保護を実施すること、関係機関の情報共有の徹底などが示された。報告書は県に提出され、塩田知事は「今後の再発防止策に生かしていきたい」と述べた。報告書は県を通じて厚生労働省にも提出される予定。
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September 02, 2020 at 07:43PM
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